離島・辰ヶ海島に住む主人公の海士野真一は、高校生活最後の夏、ひとりの少女と出会う。
転校生の名前は、澪標乙姫。
彼女は、クラスメイトたちが見守る中、真一にキスをしてきて、「私のこと、思い出した？」と。
そして、彼女は真一を教室から連れ出し、屋上へ向かう。
「きみには、ヒーローになってもらいます」と一言いうと、屋上から飛び降りたのだった……。
想い出の科学……空想力学を題材にし、自分のことを人魚と語る乙姫と、白昼夢と妄想に身をゆだねていた真一のひと夏の物語。

ゼロ年代はあるよ、ここにあるよ。
その報せは、まさに青天の霹靂でした。
ビジュアルアーツ様が主催するコンテストがあるよと恩人に勧められ、筆の赴くままに書いた作品が、まさかのキネティックノベル大賞ノベル＆シナリオ部門佳作をいただくこととなりました。
応援し、後押ししてくださった皆様、そして関係者の皆々様には、下げた頭が上がりません。
心よりの感謝を、伝えさせてください。
ありがとうございます……！